ゆうこの夢

女装子

終演の果てにある物

私の耳に聞こえるのは、荒い吐息、チェーンの波うつ響き、全身の鼓動、躰をいたぶる振動音、身動き出来ない手錠の叫び、そして可愛い鈴の音、見える物は、ガラスに映るゆうこの姿、それはのたうちまわる私自身だ!グッズのスイッチを切れば、少しの間は休めるかもしれ無い!しかし、後ろ手に手錠を掛けてしまった今、スイッチを切る事も出来ない!もっともっとよ!激しく左右前後に全身を動かして、もうすぐ訪れるであろう終演に向かってひたすら、もがき悶える!本来もうすでに終わっていても、おかしく無い!だが私の本能が終わりを望まない!しかし、ついに限界のボーダーラインを越える時が来た!私は、全ての思いをそこに集中した!躰の芯からそれは、やってきた!いや~っ!声にならない叫びがボックス内に響いた!その瞬間私はのけぞるように、腰を前に突き出す!まるで打ち寄せる波のように、それは全身から放出した!いや~いや~あ~!私はそれでもガラスのゆうこを見たくて目は、はっきりと自分自身をとらえている!放出は、何度も何度め繰り返し訪れ全面のガラスに吐き出され、やがてドロドロとガラスの下へ流れて行く!私の躰から全ての波が放出した時、私はハアハアと肩で呼吸をしていた!